パンとコールテン

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パンにもいろんなのがありますよね。フランスパンに、イギリスパンに、ドイツパン。
サンドウイッチひとつ作るにも、どんなパンを使うのかで、愉しみもふえるわけです。
アメリカの誇るサンドウイッチに、「サブマリン」がありますよね。大きい、とにかく大きい。まるで潜水艦みたいな形と大きさなんで、「サブマリン」なんでしょう。とてもひとりでは食べきれない。
またの名前を、「プアボーイ・サンドウイッチ」。腹ペコの男の子なら、どうにか食べられるというのでしょうか。
大きいといえば、「ダグウッド・サンドウイッチ」。こちらはふつうの食パン使うんですが。とにかく、重ねられるだけ重ねたサンドウイッチ。人気漫画の『ブロンディ』に出てくるご主人のダグウッドが自分で作るサンドウイッチですね。
そうそう、食パンの話なんですが。巨大なサンドウイッチもいいのですが。朝は食パンを焼いて。そんな気分の時もあるでしょう。
トースト一枚にもそれぞれに好みがあって。薄焼きのかりかりだとか。厚焼きのふわふわだとか。トーストと同じ厚さのバターでありたいとか。
チーズ・トーストがいいとか、シナモン・トーストがいいとか、フレンチ・トーストがいいとか。クロック・ムッシュがいいとか、クロック・マダムがいいとか。
まあ、それはともかく。食パンをトースターで焼くときに。一枚だけだと、なんとなくソンをした気持に。同じ熱量で二枚焼けるのになあ、とか。でも、二枚焼いて一枚しか食べないと、悔しいし。
食パンを焼く時のトースター。あれは1910年代のアメリカではじまっているんですね。ただ、今のようなポップアップ式ではなかった。
焼けると自動的に上に上がってくるトースターができて、注目されるようになったんだとか。ポップアップ式のトースターは。1919年に、アメリカのチャールズ・ストライトという人が特許を得ているらしい。
ところでアメリカでスライスされた食パンが売り出されるのは、1930年のこととか。コンチネンタル社の、「ワンダー・ブレッド」がそれであったという。
1930年、ロンドンに生まれた作家が、ルース・レンデル。ルース・レンデルが1989年に発表したのが、『石の微笑』。このミステリの中に。

「髪の毛は頭のてっぺんにねじってまとめ、少年のようなコールテンのキャップをかぶっている。」

これはゼルダ・ペラムという女性の姿。「コールテンのキャップ」。どんな色なんでしょうか。
とりあえずコールテンの帽子を被って。美味しいパンを探しに行きましょうか。

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