長寿の女優といってよい人に、レネ・シモントがいるんだそうですね。
レネ・シモントは、フランスの女優。１９１１年９月１０日。１０４歳で世を去っています。
レネ・シモントの本名は、レネ・ジャンヌ・ドヌーヴ。
そうなんです、あのカトリーヌ・ドヌーヴのお母さんなんですね。カトリーヌ・ドヌーヴのお父さんが、モーリス・ドルレアックといって、やはり俳優。
カトリーヌのお姉さんが、フランソワーズ・ドヌーヴ。フランソワーズ・ドヌーヴはスタイルもよろしくて。最初、クリスチャン・ディオール店のマヌカン。マヌカンから、女優へ。１９６４年の『リオの男』にも出ています。また、『ロシュフォールの恋人たち』では、妹のカトリーヌと共演も。ただ、フランソワーズは若くして、交通事故で亡くなっています。
カトリーヌ・ドヌーヴの出世作は、『シェルブールの雨傘』ですよね。
シェルブールが出てくるミステリに、『盲目の理髪師』が。１９３４年に、ディクスン・カーが発表した物語。

「クイーン・ヴィクトリア号がサザンプトンとシェルブルグにむかってニューヨークを出たとき……」

ここから物語がはじまるんですね。著者のディクスン・カー自身、豪華客船での船旅がお好きだったようです。また、こんな描写も。

「だってゆうべ風に吹き飛ばされた私のタマシャンターは、けっきょくペリゴールさんのお部屋の窓には飛びこまなかったんですもの。」

これは船客のひとり、ペギー・グレンの科白。「タマシャンター」は、おそらくタモシャンターのことでしょう。
スコットランドの、大きなベレーふうの帽子。略して「タム」とも。
さて、タムを被って。長寿ついての本を探しに行くとしましょうか。