カフェとカフス

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カフェはもちろん、コーヒーのことですよね。
そしてまた、コーヒーを飲む場所でも。ここではコーヒーを飲む場所としての、カフェについて。
そもそも「カフェ」はいつの頃からあったんでしょうね。一説に、「カフェ」はトルコにはじまっているのではないか、とも。トルコの、コンスタンチノープルに。
コンスタンチノープルは、今のイスタンブールのことなんですね。時は、1552年。ここにダマスカス出身のシエムシと、アレッポ出身のヘケムのふたりが、同時にコーヒーを飲ませる店を出したという。タクタカラー通りに。その喫茶店は「カーヴェ・カーネス」の名前であったとか。
その後、英国、オックスフォードにコーヒーハウスが。それは1650年のことと考えられています。つまりロンドンよりも、オックスフォードのはうがはやかったんですね。ロンドンでは、1652年になってから。
一方、フランスでは、マルセイユがはやい。マルセイユのカフェは、1671年。
ドイツでは、ハンブルグに。1679年のこと。さらにアメリカでは。1696年に。それはNYの、「ザ・キングス・ハンズ」だったと記録されています。
ベルリンにカフェができたのは、1721年だと。
日本での喫茶店は。明治八年という説があります。神戸、元町三丁目の「放香堂」であったとか。
ところで。コーヒーがお好きだった作家に、ジョン・ディクスン・カーが。ジョン・ディクスン・カーはアメリカに生まれて、イギリスで活躍した推理作家ですよね。
カーは夜型の作家で。毎晩、コーヒーを飲みながら筆を走らせたんだそうです。その執筆中に飲んだコーヒーの量、2ガロン。ほんとうですかねえ。ざっと8ℓにも。8ℓはともかくとして。ジョン・ディクスン・カーの小説が、コーヒーから生まれているのは、間違いないでしょう。そのカーが1931年に発表したのが、『髑髏城』。この中に。

「ワイシャツのそで口に、エメラルドのカフスボタンがきらきら光っていた……」

これはヴァイオリ二ストの、エミール・ルヴァセールの着こなし。エメラルドのカフ・リンクスなんですね。
エメラルドではありませんが。なにかカフスボタンをして。カフェに行くとしましょうか。

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