ジョーカーとディナー・ジャケット

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ジョーカーは道化師のことですよね。道化師でもありますが。トランプの中にもひとり住んでいます。もし配られた手札の中にジョーカーがあると、強い。どんなカードにも組み合わせることができますからね。
あのトランプのジョーカー、1857年にはじまっているんだそうです。NYのトランプ・メーカー、「サミュエル・ハート」が考えたんだとか。「サミュエル・ハート社」の、「ロンドン・クラブ」というカードに、ジョーカーが採用されたのがはじまりという。
1857年には。『ゴルファーズ・マニュアル』と題する本が出ています。著者は、H・B・ファーニー。これこそ初のゴルフ入門書であったとか。
ゴルフでクラブを握る時に。野球のバットとは違う持ち方をする。両手の小指と人差し指とを絡めて、クラブを包むように、持つ。オーヴァーラッピング・グリップ。またの名前を、「バードン・グリップ」。
英国の名ゴルファー、ハリー・バードンが考えたので、その名前があります。ハリー・バードンはイギリス、ジャージー島の生まれ。「近代ゴルフの父」と謳われる人物でも。十九世紀末から二十世紀はじめにかけて、活躍。

「ゴルフは朝 ( あした ) に自信を与えるかと思えば、夕べには自信を失わせるゲームである。」

これをはじめとして、数多くの名言を遺してもいます。ハリー・バードンは生涯に一度も腹を立てたことのない、温厚な人柄でもあったそうですね。
そのハリー・バードンがフックに悩んだ末、「バードン・グリップ」を発明したのは、1912年のこと。
1912年の英国で書かれた短篇が、『ストライキ手当て』。D・H・ロレンスの名作。これは1912年3月17日に、編集者宛に郵送されています。この中に。

「タキシードを着てほっそりとした兵隊のようなこの男が舞台に座ったとき……」

これはジョン・ウオンビーというマンドリンを奏でる人物の様子。1912年頃の、ディナー・ジャケットは比較的はやい例でしょうか。
一度、ディナー・ジャケットを着て。トランプのジョーカーと遊んでみたいものですが。

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