モリスとスェーター

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モリスと言って思い出す人に、ウイリアム・モリスがいますよね。
ウイリアム・モリスは、「モダン・デザインの父」と呼ばれるお方。
モリスがアイスランドに旅するのは、1871年のことなんだとか。ウイリアム・モリス、三十七歳の時。
モリスはかねてから「サガ」に興味を持っていて。「サガ」の研究のために、アイスランドへ。「サガ」 Saga は、古くからアイスランドに伝わる民間伝承の物語ですよね。
1871年7月6日にロンドンを発って。帰って来たのが、同じ年の9月7日。ちょうど二カ月の旅だったわけですね。
モリスと一緒に行ったのが、フォークナーをはじめとする四人の友だち。ぜんぶで五人の旅だったのです。
モリスは旅に先だって、ロンドンで買物を。それをきばこに詰めて、アイスランドに送ってもらうことに。ところがこの木箱、別の人のと間違えるんですね。港に着いて、開けてびっくり。

「ボンド・ストリートのアトキンソン製の香水、「ホワイトヴァイオレット」……」

これを手始めに、香水がいっぱい。荒涼たるアイスランドの地で、皆、大笑いになったという。これは7月15日 ( 土 ) の日記に出ています。ばしょはアイスランドの、レイキャヴィークで。
スコットランドからの船がレイキャヴィークの港に着いた場面なんですね。同じ日に、こんなことも。

「それから港を見わたせる店何軒かに行って、役に立ちそうな品物、チーズ、チェリー・ブランデー、手編のガンジージャケット( 船員用の厚手の手編み ) と手袋を買った。」

たぶん、モリスはフィッシャーマンズ・スェーターを、アイスランドで着たのでしょう。
さて、なにかスェーターを着て。モリスの画集を探しに行くとしましょうか。

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