ヒッチコックとバー

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ヒッチコックはもちろん、映画監督のヒッチコックですよね。
アルフレッド・ジョセフ・ヒッチコックは、ロンドン生まれ。ハイ・ロード517番地で。1899年8月13日に。
アルフレッド・ヒッチコックのお父さんは、ウイリアム・ヒッチコック。ロンドン下町で、食料品で商売をしていた。つまりは典型的な、コックニー。
ヒッチコックはその気になれば、完璧なコックニーをしゃべることができた。映画の場面でコックニーを遣う時には、ヒッチコック自身が演技指導したんだそうですね。
ところでヒッチコックはどんな俳優が好きだったのか。ミステリアスな女優がお好きだったらしい。

「"ミステリアスな女性" とは、ブロンドで、とらえにくい、北欧の女性だ……」。

1959年『フィルム・アンド・フィルミング』誌7月号のインタビューで、そのように語っています。
たとえば、イングリッド・バーグマン。たとえば、グレイス・ケリー。たとえば、キム・ノヴァク。キム・ノヴァクは、『めまい』でも好演していますよね。共演は、ジェイムズ・スチュアート。
ジェイムズ・スチュアートは、ケイリー・グラントと並んで、ヒッチコックのお気に入りだったみたいです。有名な『裏窓』にも出演しています。
ジェイムズ・スチュアートのヒッチコックで、忘れてはならないのが、『ロープ』。1948年の名画。ジェイムズ・スチュアートは、ルパート・キャデル教授に扮する。これは1924年にほんとうにあった事件をヒントにしたサスペンス物。
ジェイムズ・スチュアートも、1920年代ふうの、ダーク・グレイのスーツ着こなしています。そうそう『ロープ』は、ヒッチコックにとってのはじめてのカラー映画なんですね。
そのスーツは、スリーピース。片前の三ボタン型。ピークト・ラペル。美事です。ジェイムズ・スチュアートはその完璧なスーツに、白いシャツとダークな無地のタイを合わせている。
そしてその襟には、カラー・バーが。つまり襟をゴールドのバーで留めている。これがなんとも決まっていて……。
襟にカラー・バーを留めて。古いヒッチコック映画を探しに行くとしましょうか。

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