自転車とスーツ

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自転車を走らせるのは、気持良いものですねすよね。
自転車と題につく映画に、『自転車泥棒』があります。ヴィットリオ・デ・シーカ監督の、イタリア映画。1948年の、イタリア映画。
1948年11月21日に『自転車泥棒』を観たのが、フェリーニ。フェデリコ・フェリーニは『自転車泥棒』を観て、感動。で、すぐにザヴァティー二に、電話を。チェザーレ・ザヴァティー二は、『自転車泥棒』の脚本家のひとり。つまりはフェリーニ、デ・シーカのファンだったのですね。
1953年、フェリーニはデ・シーカに会って。俳優として、自分の映画に出てもらえないかと、頼んだりもしているほどに。結局、実現はしなかったのですが。
フェリーニの代表作に、『甘い生活』が。原題も同じく、「ドルチェ・ヴィータ」。もちろん、マルチェロ・マストロヤンニ主演の、名画。
フェリーニがはじめてマストロヤンニに会ったのは、1948年2月。その頃のマルチェロは主に、舞台俳優のひとりだった。
マストロヤンニがフェリーニの映画に出るようになったのは、1959年のこと。あらためてマストロヤンニに会ったフェリーニ、映画の中の役柄名を「マルチェロ」に変えたほど、お気に召したらしい。
余談ですが、『甘い生活』にはパパラッツオという名のカメラマンが出てきます。この固有名詞を複数にしたのが、「パパラッツィ」なんですね。つまりパパラッツィは、『甘い生活』からはじまっているわけです。
『甘い生活』での有名な場面は、トレヴィの泉。アニータ・エクヴァーグがドレスでトレヴィの泉に入ってゆく。
これは1920年のゼルダがヒントなんだそうですね。ゼルダ・フィッツジェラルド、つまりはスコット・フィッツジェラルドの妻。ゼルダは、NY、ユニオン・スクエアの噴水にドレス姿で入ったという。フェリーニはそれが印象に残っていたのでしょう。
印象といえば。『甘い生活』のマストロヤンニのクラッシックなスーツ。完璧でしたね。
あんな完璧なスーツで、自転車に乗れたら、最高ですが……。

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