田園と花柄

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田園で、ベートーヴェンで、といえば、『交響曲第六番』でしょう。まさに『田園』と名づけられています。
『田園』は 1807年の夏に、ベートーヴェンが想を得た曲なんだそうです。ベートーヴェンは毎年夏になると、ドナウ川近くの村々を歩くのが好きだった。小さな村を歩いていると、いろんな鳥の囀りが聴こえてくる。それなども、『田園』には組み込まれている。
1807年の夏、ベートーヴェンとともに過ごしたのが、オーストリアの劇作家、グリルパルツァー。
グリルパルツァー自身も、またそのお母さんが大の音楽好きで。お母さんはベートーヴェンが部屋で作曲しているのを、そっと聴くのを愉しみに。ところがある日、お母さんが部屋の外で聴いているところに、突然ベートーヴェンが扉を開けてばったり。おたがいにちょっとバツが悪かった。そんな話も伝わっています。
晩年のベートーヴェンはわりあい無造作な服装を好んだらしい。でも、若き日のベートーヴェンは華麗この上ない着こなしであった、と。深いグリーンのイヴニング・ドレスに、絹のチョッキ。それは花柄のヴェストで、金モールの飾りがあったという。
なにか花柄の服で、田園の散歩したいものですが……。

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