アガサとダイヤモンド

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アガサで、ミステリでといえば、アガサ・クリスティでしょうね。
アガサ・クリスティの代表作に。と、言いはじめるとたぶん数多くの意見が出てくるでしょう。とにかくアガサ・クリスティの名作は、数が多い。
でも、あえてひとつあげるなら、『そして誰もいなくなった』があります。1939年の発表。アガサ・クリスティは『自伝』の中で、『そして誰もいなくなった』のことを、こんなふうに言っています。

「わたしが『そして誰もいなくなった』を書いたのは、書くのが非常にむずかしい思いつきに魅せられたからだった。」

また、アガサ自身『そして誰もいなくなった』の完成度に、大いに満足であった、とも。
ところが、なのであります。アガサと同じ商売に、エラリイ・クイーンがいますよね。1938年頃、エラリイ・クイーンもまた、無人島でひとりひとり殺されて、最後に誰もいなくなるミステリを書き進めていた。
そこに出版されて、好評となったのが、『そして誰もいなくなった」。エラリイ・クイーンは、がっかり。三年ほど創作ができなかったほどに。
そのエラリイ・クイーンが1953年に発表したのが、『緋文字』。この中に。

「カクテル・グラスを勿体ぶって上げ下げするたびに、カフス・ボタンのダイヤモンドがいい具合にキラキラと光った。」

これは舞台俳優の、ヴァン・ハリスンの様子なんですね。
さてダイヤモンドではありませんが。なにかカフ・リンクスを留めて、アガサの本を探しに行きましょうか。

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