威風堂々と白麻

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『威風堂々』は、行進曲ですよね。エルガーの作曲。
イギリスの作曲家、エドワード・エルガーが1901年発表したもの。現代は『パンプアンド・サークムスタンス』。これはシェイクスピアの『オセロ』に出てくる科白なんだそうですね。坪内逍遥訳では、「飾りも、立派さも」となっています。
1901年にはじめられたのが、『交響曲第五番』。もちろん、グスタフ・マーラー。マーラーは1901の夏に取りかかり、1902の秋に完成させています。
1902年といえば、アルマ・シントラーと結婚した年でも。アルマ・マーラーは、才色兼備の女性だったと伝えられています。
アルマ・シントラーは1901年の秋、二十一歳ではじめてマーラーにあって、恋愛。マーラー、四十一歳の時に。一説に、シントラーはマーラーの名前に恋したんだとか。「マーラー」には「画家」の意味もあって、亡くなったお父さんが絵描きだったから。もっともこれはフロイトの説なんですがね。
それはともかく『交響曲第五番』は、アルマ・シントラーに捧げられています。初演は1904年10月18日、ケルンで。マーラー自身の指揮で。
『交響曲第五番』は、マーラーの曲でもっとも知られているものでしょう。1971の映画『ベニスに死す』でも効果的に使われていましたね。
1971年に『ベニスに死す』を観た、あるハリウッド映画会社の社長、音楽に感動。そして、言った。
「うん。今度のうちの映画にも、曲を作ってもらおうじゃないか」
『ベニスに死す』は、ほとんどファッション映画ですよね。ことに、ダーク・ボガード。白麻のスーツが実にさりげなくて、自然で。
白麻で、威風堂々。これが理想なんでしょうがねえ……。

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