サルトルと絹シャツ

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サルトルについての説明は要りませんよね。もちろん、フランスの知識人、ジャン・ポール・サルトル。
サルトルについて、こんな話があります。サルトルのパートナーだったシモーヌ・ド・ボーヴォワール著『或る戦後』に出ているのですが。
ある時、ボーヴォワールがジャコメッティとあった。言うまでもなく、彫刻家のジャコメッティ。それは1946年4月30日のことだったそうですが。
場所はパリの「プチ・サン・ブノア」というレストランで。ちょうどこの時には、サルトル耳の病気で療養中。
ボーヴォワールが友だちと三人で食事。その時、偶然ジャコメッティがやってきて、四人での夕食に。
やがて食事が終わろうとする時、ジャコメッティがボーヴォワールに。画家のクリスチャン・ベラールを紹介したい、と。で、ジャコメッティが「彼は素晴らしい美男子でねえ……」。これに対するボーヴォワールの反応。
「サルトルと同じくらいの美男子?」
世の奥方よ。参考になる科白ではありませんか。ふつうなら絶句でしょうが、さすがジャコメッティも論客。こんなふうにまとめたんだそうです。
「サルトルはアポロン的な美男子。ベラールはディオニソス的美男子なんだなあ……」。これも男としては参考になるかも。
サルトルが小説『嘔吐』を発表したのが、1938年。サルトルの代表作でもありますね。
1938年にイギリス、ケント州に生まれたのが、フレデリック・フォーサイス。フォーサイスが1991年に発表したのが、『騙し屋』。この中に。

「エドワーズ自身はさすがというべきか、粋なブローグをはき、絹のシャツにネッカチーフ、そしてカミソリの刃のように鋭く折り目のついた褐色のズボンにジャケットという服装だった。」

ティモシー・エドワーズは、SISの副長官という設定。
さて、絹シャツを着て。サルトルの本を探しに行くとしましょうか。

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