ゲーテとチョッキ

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ゲーテの代表作といえば、『若きウエルテルの悩み』でしょうね。
1774年に発表された、小説。小説は小説なんですが。ほとんど実際にあった話がもとになっているんだそうですね。
平たく申しますと、ゲーテがシャルロッテに恋をする。でも、シャルロッテにはフィアンセがいて……。で、『若きウエルテルの悩み』なんですね。
1772年。ゲーテ、22歳の時。8月8日の夜。ゲーテはシャルロッテとの野外での食事を愉しんでいます。次の日、ゲーテは。

「明朝、ガルテンハイムの木の下で一緒に珈琲を飲みましょう。」

と、書いています。木蔭で、愛する人と、珈琲を。いいですねえ。これで少なくともゲーテは珈琲をたしなんだことが分かります。
珈琲にも、星の数ほどの飲み方があるみたいですね。たとえば、アイリッシュ・コーヒー。ごく簡単に言いますと。アイリッシュ・ウイスキーを加えたコーヒー。
アイリッシュ・コーヒーは、1942年に生まれたんだとか。その頃、大西洋横断の飛行便があった。でも、プロペラ機で、暖房が効かない。寒い。で、飛行場の待合室で、アイルランド風の飲み物を出すことに。それが今のアイリッシュ・コーヒーのはじまりなんですね。
アイリッシュ・コーヒーが出てくるミステリに、『影の護衛』が。ギャビン・ライアルが、1980年に発表した物語。

「 「失礼して、もう少し強いものを飲むことにするよ。」 コーヒーにアイリッシュ・ウイスキイをたっぷりと注いだ。」

これは、主人公のハリイ・マキシムの科白。ハリイ・マキシムはアイルランド出身という設定ですから、当然でもあるのでしょう。また、こんな描写も。

「ブロックは一人で、革のチョッキの下にオープン・シャツを着て……」

デイヴィッド・ブロックはある会社の社員という設定。そういえば、レザーのヴェストもあったりしますよね。
なにかお気に入りのチョッキで。ゲーテの古い本を探しに行くとしましょうか。

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