シューベルトとジレ

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シューベルトはよく知られていますよね。
オーストリアの作曲家。フランツ・ペーター・シューベルト。シューベルトもまた、幼い頃から作曲に目覚めています。
短い生涯の中で、多くの美しい曲を作っているのは、言うまでもありません。シューベルトの曲で有名なものに、『交響曲第八番 ロ短調 未完成』があります。これは第一楽章と、第二楽章だけ。それで『未完成交響曲』として知られているようです。
シューベルトは1822年にこの作曲を手がけ、中断。どうして中断したのか、よく分かっていません。
そこのところを映画にしたのが、『未完成交響楽』。1933年のオーストリア映画。この映画には当然のことながら、全編に『未完成交響曲』が流れて。この『未完成交響楽』を観たのが、若き日の、岩城宏之。

「最もたくさんの回数を見たのは、『未完成交響楽』だった。何度見ても涙を流した。「わが恋の終わらざるごとく、この曲も終わらざるべし」という字幕で、映画は悲しく終わった。」

岩城宏之著『音の影』に、そう書いています。
シューベルトの『交響曲第四番 ハ短調 悲劇的』が、ロンドンで公演されたのが、1869年のこと。
1869年に生まれたのが、マティス。フランスの画家、アンリ・マティス。アンリ・マティスの足跡を追った著作が、『マティスを追いかけて』。アメリカ人、ジェイムズ・モーガンの作。この中に。

「彼は魅力的な旧きよき時代のフランス紳士で、黄土色のホップサック織りのウールのズボンに、背中がサフラン色の絹になっている高級な格子柄のウールのベストを完璧に着こなしていた。」

モーガンがパリで世話になった、「オテル・サン=ジェルマン」の、ミッシェル・マルリックの姿なんですね。
お気に入りのジレで。シューベルトを聴きに行きましょうか。

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