ギャバンとトレンチ

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ジャン・ギャバンは、名優ですよね。
ジャン・ギャバンの代表作は……。あまりにも多すぎて。でも、むりやりひとつだけ挙げるなら、『地下室のメロディー』でしょうか。アラン・ドロンとの共演でしたね。1962年の映画。
時代はずっと前のことですが。『霧の波止場』。1938年の映画。ミシェール・モルガンとの共演。ミシェール・モルガンとはこの時が初顔合わせ。
ミシェール・モルガンは共演に先だって、ジャン・ギャバンに会っています。シャンゼリゼの「フーケ」で。ミシェール・モルガンはその時のギャバンの印象を次のように書いています。

「そして着ているもののシックなことといったら! グレンチェック柄のカシミヤ・ジャケットに幅広のネクタイという、イギリスのクラブから抜け出てきたようなスタイルに、決め手は襟のボタン穴に差した矢車草の花だった………」。

この時、ジャン・ギャバン、三十四歳くらい。
今、日本で、大きなジャン・ギャバンの写真を見るなら、京都へ。京都の「花の木」という喫茶店に。巨大なジャン・ギャバンの写真が掲げてあります。
このジャン・ギャバンの写真は、高倉 健からの贈物。高倉 健は「花の木」の珈琲が好きで、ジャン・ギャバンも好きだったから。
高倉 健著『あなたに褒められたくて』に、トレンチ・コートの話が出てきます。

「まだ日本の店には、トレンチコートがなかってんですね。映画でしか見てませんから、トレンチコート着たくてね。」

これはたぶん1956年ころの話なんでしょう。
なにかトレンチ・コート羽織って。ジャン・ギャバンの古い映画を探しに行きましょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone