カトレヤとダーク・スーツ

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カトレヤは、妖艶の形容がぴったりとくる花ですよね。今のカトレヤの原種は、ブラジルで発見されたんだそうです。1818年に。
それが英国に送られて、品種改良。1824年に、それはそれは美しい花となったという。品種改良に力のあった、ウイリアム・カトレーの名前に因んで、「カトレヤ」と呼ばれるようになったとか。
カトレヤも広くは蘭の一種でしょうか。蘭は古くから日本に伝えられていて。

蘭の香や 蝶の翅に 薫物す

松尾芭蕉はそんなふうに詠んでいます。
美食と蘭が大好きな名探偵。もちろん、ネロ・ウルフですよね。とにかくNY、西三十五丁目の自宅屋上には温室があって。ざっと一万株の蘭が。それを専用の庭師、セオドア・ホルストマンに手入れを任せているとか。
ネロ・ウルフはもちろん、レックス・スタウトの物語。レックス・スタウトが1951年に発表したのが、『編集者を殺せ』。この中に。

「この前と同じグレーのスーツを着ているのか、同じものを二着もっているのか………」

これは依頼人で、編集者の、ジョーン・ウエルマンの着こなし。同じスーツを何着も持っているのも、粋なことですよね。

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