ボストンとポプリン

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ボストンはいいところですよね。ひと言で言って、おしゃれな街。そして、「おしゃれが様になる街」でもあります。
ボストン名物もたくさんありますが。たとえば、「ボストン交響楽団」。「ボストン交響楽団」は、アメリカ五大交響楽団のひとつなんだそうですね。
「ボストン交響楽団」で唯一、日本人の音楽監督だったのが、小澤征爾。ボストン人の間でも、「小澤征爾監督」は、大好評だったという。
小澤征爾がはじめて音楽の勉強に行ったのは、1959年のこと。そもそもは、シャルル・ミンシュのおんがにふれて、どうしてもシャルル・ミンシュの教えを受けたかったから。このあたりの事情は、小澤征爾著『ボクの音楽修行』に詳しく述べられています。
1960年頃。小澤征爾はボストンで、古いオールズモービルを買う。やはりボストンでは車があったほうが便利だから。
ある夏の日。ボストンからニューヨークに行くことに。同乗者は、ヴィオラの河野俊達。オールズモービルは快調に走ってくれる。でも、暑くて、暑くて。途中、ガソリン・スタンドで給油。ついでに「車が暑すぎる……」。スタンドの親父は、言った。
「これじゃあ、暑いわけです」。
小澤征爾は知らないで、真夏にヒーターを最強にして、走っていた。
シャルル・ミンシュは小澤征爾に、何を教えたのか。
「力を抜け。とにかく力を、抜け。体の力も、頭の力も、抜け………」と。
ボストンのもうひとつの名物は、ミステリ。なぜかしゃれたミステリは、ボストンが似合う。ボストンを背景に描かれるミステリに、『湖畔四人』があります。1993年に、ジュレマイア・ヒーリイが発表した物語。この中に。

「濃いオリーヴ色のポプリンのスーツ、白いシャツ、畝織りのネクタイ。」

ボストンの探偵、ジョン・フランシス・カディが調査で出会う男の着こなし。ポプリンもまた、爽やかな畝織り地。ポプリンのスーツなんかも、いいですね。

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