ライサンダーとラウンジ・スーツ

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ライサンダーは、美青年の名前ですね。
シェイクスピアの『真夏の夜の夢』に出てくる若者。ライサンダーと相思相愛なのが、美少女、ハーミア。ハーミアとライサンダーは結婚したい。でも、ハーミアのお父さんはライサンダーとの結婚を許してくれない。別の男、ディミトリアスと結婚するように、と。このディミトリアスに想いを寄せているが、ハーミアの親友、ヘレナ。なかなかうまくはいかないものですね。
ハーミアのお父さんは、言う。「ディミトリアスと結婚するか、さもなくば死刑だ」と。それで、ハーミアは森に逃れる。森には妖精たちがいて。結果は、ハッピーエンドというお話なんですね。
シェイクスピアは1595年ころ、トーマス・バークレイという貴族の結婚式のために、『真夏の夜の夢』を書いたと、伝えられています。
1826年になって、『真夏の夜の夢』を読んだのが、メンデルスゾーン。メンデルスゾーン、17歳くらい。メンデルスゾーンは『真夏の夜の夢』の感動。その結果として生まれたのが、『真夏の夜の夢』なんですね。ただし、『真夏の夜の夢』の初演は、1843年のこと。これ以来、『結婚行進曲』は多く結婚式に使われることになったわけです。たとえば、1858年にプロイセンのウイルヘルム皇太子がエリザベス王女との結婚式にも、『結婚行進曲』が演奏されています。
1858年のアメリカ、ニューオーリンズを背景にしたミステリが、『ヴードゥーの悪魔』。ディクスン・カーが、1968年に発表した物語。この中に。

「上着が短い新式のラウンジスーツに、縁がそりかえった新式の山高帽をかぶっている。」

これはニューオーリンズに着いたばかりの青年、ハリー・ラドロウの着こなし。1858年のラウンジ・スーツ。かなりはやい一例でしょうね。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone