ヴェルディとウイング・カラー

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ヴェルディは、あのジュゼッペ・ヴェルディのことですよね。ジュゼッペ・ヴェルディは、1813年10月10に、イタリア、レ・ロレンコに生まれています。
1820年。お父さんのカルロは七歳の少年に、スピネットを買ってあげた。スピネットは当時の小型のチェンバロのこと。
ある時、このスピネットが壊れたので、ステファノ・カヴァレッティという名の調律師になおしてもらう。カヴァレッティは修理を終えて、料金を受け取らなかった。若きヴェルディ少年の才能を認めたために。
ジュゼッペ・ヴェルディが巴里に行くのは、1851年12月のこと。この巴里でアレクサンドル・デュマの『椿姫』を観て、感動。その結果、生まれたのが、『トラヴィアータ』。三幕のオペラであります。1853年3月6日。ヴェネツィアで初演されています。
この『トラヴィアータ』を日本人としては最初に、イタリア語で歌ったのが、藤原義江。藤原義江に倫敦で会って、贔屓にしたのが、吉田 茂。
当然といえば当然、その頃の藤原義江の頭には、オペラのことしかなくて。でも、吉田 茂は言った。
「君はもっと日本の歌を歌うべきだ」。
それで歌ったのが、『出船の港』をはじめとする日本歌曲。これが西洋人に大いにうけたという。
吉田 茂が夏になると愛用したものに、白麻のスーツがあります。片前二つボタン、二つ掛け。この白麻のスーツに、吉田 茂は必ず、ウイング・カラーのシャツを着た。いや、吉田 茂のスーツはたいていウイング・カラーではあったのですが。
一度、吉田 茂に倣って、白麻のウイング・カラーのシャツを着てみるといたしましょうか。

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