チャンピオンと千鳥格子

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チャンピオンというアスレティック・ウエアがありますよね。厚手の、丈夫な、スウェット・シャツだとか。
あの銘柄の「チャンピオン」は、1919年にはじまっているんだとか。アメリカ、ニューヨーク、ロチェスターで。エイブ・フェインブルームとその弟、ビル・フェインブルームとによって。
最初は、「ニッカーボッカー・ニッティング・カンパニー」。それから後に、「チャンピオン・ニッティング・ミルズ」となったものです。チャンピオンがひとつの転機となったのが、1930年のこと。
コットンによる毛足の長いファブリックを開発。これに、「リヴァース・ウイーヴ」の名前をつけたのです。これをもとに様ざまなアスレティック・ウエアを売り出して、拍手喝采となったものです。
チャンピオンが出てくるミステリに、『カトリーヌはどこへ』があります。1976年に、フランスの作家、ルイ・C・トーマが発表した物語。

「フランス一周のレースのチャンピオンになったつもりでつい乱暴して、庭の砂利道で転んでこらえきれずに涙を浮かべた男の子……………………。」

『カトリーヌはどこへ』には、また、こんな描写も出てきます。

「背は高いほうだった。グレイのフラノの上下。千鳥格子のシャツでネクタイはしていない。」

これは、刑事の様子。千鳥格子のシャツ。これはフランスでの話ですから、「ピエ・ド・プール」 p i ed d e p o u l e でしょうか。「雌鶏の足跡」というわけですね。
これが、「雄鶏の足跡」になると、「ピエ・ド・コック」 p i ed d e c oq 。ピエ・ド・プールよりも少し大きな千鳥格子のことです。
なにか千鳥格子の服を着て、歴代チャンピオン級の洒落者の本でも、探しに行きたいものですね。

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