キャディラックとニット・タイ

cadillac-545479_1280
Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

キャディラックはアメリカを代表する高級車ですよね。キャディラックの誕生は、1902年のことなんだとか。

キャディラックはもちろん、デトロイトの生まれ。それで、デトロイトに因んだ名前を。フランス人、アントワーヌ・ド・キャディアックの名前を拝借。その昔、デトロイト一帯をアントワーヌ・ド・キャディアックが開発したということから。フランス語のキャディアックを英語読みにして、「キャディラック」。

1903年発売のキャディラックは、六馬力ほどであったという。ところが、1912年に画期的な改良を。それは、セルフ・スターターだったのです。ボタンひとつで、エンジン初動。それまでは、クランクを手で回してエンジンをかけていたんですね。

キャディラックが歴代のアメリカ大統領によって愛用されているのは、言うまでもないでしょう。アメリカ第二十八代大統領、ウッドロー・ウイルソンがキャディラックを愛用のが、はじまりなんだとか。

今のオバマ大統領も、もちろんキャディラックのリムジンを。大統領専用車には、最新最強の設備が。なんでも最高時速、100㎞。というのは、重いんです。ありとあらゆる安全策がとられているから。ちょうど戦車がリムジンになってると思って、それほど大きな間違いではないでしょう。

キャディラックの話が出てくるミステリに、『八百万の死にざま』。1982年に、ローレンス・ブロックが発表した物語。

「昔はそれを「ホワイト・キャディラック」と呼んだものだ。」

とあるNYのバーでの会話。コニャックとミルクを混ぜると、「ホワイト・キャディラック」なんだとか。

また、こんな描写も。

「彼のスーツは鳩の羽毛のようなグレイ・フランネルで、それに白いドレス・シャツ、明るい赤のヴェスト、黒のニット・タイというなりだった。」

これは、チャンスという仇名の男の着こなし。

キャディラックは持ってはいません。でも、黒のニット・タイなら………。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone