ざくろとカフ・リンクス

pomegranate-open-196800_1280
Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ざくろは美しい、そして美味しい果物ですよね。

ざくろは古い時代からあった果物なんだそうです。今のイラン辺りが原産地なんだとか。

ざくろはイランから東へ東へと伝えられて、中国へ。中国から日本に伝えられたのは、平安時代であったという。

ざくろはざくろでもざくろ石の話。ざくろ石は、ガーネットとも。ガーネットが出てくるミステリに、『青いガーネット』が。コナン・ドイルが1892年に発表した、シャーロック・ホームズ物のひとつ。

「ここのうちのビールが、このうちのがちょうほど上等ならさだめしうまいだろうな。」

もちろん、シャーロック・ホームズの科白。倫敦、ブルームズベリーの、とある居酒屋でワトソンとふたりでビールを頼んでいる場面なんですね。

もっともホームズは暇をもてあましているわけではなくて。ガチョウを探している。あるガチョウが事件の謎を解く鍵なので。

ガチョウからフォアグラが作られるのは、よく知られているところ。でも、ガチョウは羽根も肉も余さずに使われる。羽根は、グース・ダウンに。肉は、食用に。

ガチョウ料理の冷凍食品は、1926年にはじまっているんだとか。アメリカ、フォート・ワースの「ゼネラル・フード」社によって。当時の社長、クラレンス・バーズアイが考案。

この冷凍によるガチョウ料理をはじめて食べたのは、「ポスタム・シリアル」社の社長、マージョリー・ポストだったという。
1926年のアメリカで発表された短篇に、『金持ちの青年』が。フィッツジェラルドの物語。

「そんなものがいっぱいつまっている引き出しが家にあって、スカーフピン、金のシャープペンシル、カフスボタンなど……」

これは二十九歳のアンソンが昔の思い出にふけっている場面。

古い、美しい思い出のあるカフ・リンクスをひとつくらい、持っていたいものですね。もっともガーネット入りとは限りませんが。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone