ビールとヨット

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ビールは美味いものですよね。
ビールをはじめて飲んだ日本人は誰なのか。
そもそもビールが日本に伝えられたのは、享保九年 ( 1724年 ) のことなんだとか。オランダ人のカピタン、ヨワノス・テイデンスが徳川吉宗に献上。もし八代将軍が飲んでいたなら、最初の日本人かも。
ヨワノス・テイデンスは江戸のどこに泊まったのか。「長崎屋」。これは異人を泊める宿でもあったんですね。「長崎屋」に異人を訪ねたのが、建部清庵。当時の蘭学者にとってはなによりの機会だったでしょう。
この時、ヨワノス・テイデンスは蘭学者たちにビールをすすめたらしい。というのは、建部清庵が杉田玄白に宛てた手紙の中に。
「麦酒( むぎざけ ) たべ申候処。殊の外悪敷物にて、何のあじはひも無御座候。名はビイルと申候。」
とあります。今からざっと三百年前。はじめてのビール、お口に合わなかったみたいですね。それはともかく、蘭学者、建部清庵あたりが日本ではじめてビールを飲んだ人かも知れませんね。
ビールといえば、ホップ。英国でのホップは、ケント州がはやいらしい。1554年。この地で、英国初のホップ栽培がはじまっています。
イギリスのホップ栽培者が出てくるミステリに、『フレンチ警部の多忙な休暇』が。F・W・クロフツが、1939年に発表した物語。
ホップ栽培者の名は、ジョン・フォレスター。もっともフレンチ警部の、世を忍ぶ仮の姿なのですが。フレンチ警部はホップ栽培者として、「エレニーク号」に乗り込むんですね。この中に。

「夫人はびっくりして、青と白のヨット用の服をすすめた。」

当時の船旅では、ヨット服を着るのが当たり前だったのでしょう。それはブルーのブレイザーと、ホワイト・フランネルズだったのですが。
せめてヨット服を着て、冷えたビールといきたいものですがね。

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