ウォール街とウエスタン・シャツ

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ウォール街は、有名ですよね。アメリカ、ニューヨーク、マンハッタンにあります。ウォール・ストリート。ストリートでもあるのですが、「金融街」の意味でもあります。今、世界の金融を動かしているのは、ウォール街である、といった風に。
ウォール街は、1653年にはじまっているんだとか。外敵の侵入を防ぐために木の柵を作った。それが「ウォール・ストリート」の由来なんだという。
ウォール街はビジネスマンの街でもあって。ここには優れた靴磨きがいて。この靴磨きのことを小説にしたのが、『ウォールストリートの 靴磨きの告白』。2007年に、ダグ・スタンフが発表した物語。
ダグ・スタンフは、『ヴァニティ・フェア』の副編長だった人物。この著書がはじめての長篇。
ダグ・スタンフはそうとう取材をされたようで。『ウォールストリートの靴磨き』を読むと、明日からでも町に出て商売ができそうな気分になってきます。

「一度丁寧に靴墨を馴染ませ、そこからごくゆっくり拭き取っていく。おれは靴墨を拭き取るのに水を使う。…………」。

これは「ギル」という靴磨きの科白。ただし「ギル」には実在のモデルがあるとのこと。
ウォール街が出てくるミステリに、『仏陀の鏡への道』があります。1992年に、ドン・ウィンズロウが発表した物語。

「ウォール街でも、ワシントンの国会議事堂でも、同じ手が通用している。」

『仏陀の鏡への道』には、こんな描写も出てきます。

「黒いウエスタンシャツには赤の縁取りがあり、両肩に赤い薔薇があしらわれていた。爪先のとがったカウボーイブーツには……………」。

これは、リ・ランという名の画家の装い。この「カウボーイブーツ」もまた、よく磨かれているのでしょうね。

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