小品とシャツ

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小品という言葉がありますよね。たしかに「小品」の言葉があるのは知っています。が、それがどんな意味なのは私は知りません。
小品は、「小品文」を略したいい方なんだとか。つまり小説は小説なんですが、うんと短いので、小品文。
では、小品文と掌篇小説とはどうちがのか。これまた、さっぱり分かりません。掌編小説も同じくそうとうに短い物語のことなのですが。
明治四十四年に、『小品作法』という本が出ています。小野葉風の作。この中に、「小品は詩と文の中間である」、そんな表現が出ています。なるほど、これもひとつの手がかりですね。
夏目漱石に、『永日小品』があるのはよく知られているところでしょう。要するに、夏目漱石の「小品集」になっているのです。この中に、『元日』の章があって。高濱虚子の話が出てきます。高濱虚子の鼓。
元日に皆が集まって、虚子に鼓を乞う。と、虚子は自宅に鼓を取りに行かせて。まず、火を熾して、鼓を炙った。どうも鼓はしっかり乾いていたほうが佳い音になるみたいですね。
そうかと思えば、『クレイグ先生』の章もあります。

「先生の白襯衣や白襟を着けたのは未だ曾て見た事がない。」

そんなふうに書いてあります。「先生」がクレイグ先生であるのは、いうまでもありません。
では、クレイグ先生、いつもどんなシャツを着ているのか。フランネルのシャツ。
うーん。たまにはフランネルのシャツもいいですね。フランネルのシャツで、なにか小品でも書きたいものですが……………………。

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