谷川俊太郎とダウン・ジャケット

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谷川俊太郎は、日本を代表する詩人ですよね。谷川俊太郎と書いて、「たにかわ しゅんたろう」と訓むんだそうですが。
谷川俊太郎は、昭和六年十二月十五日に、東京に生まれています。
谷川俊太郎の詩の特徴のひとつに、難しい漢字のないことが挙げられるでしょうか。難解な言葉はひとつも遣われてはいません。
やさしい言葉。純粋で、透明で、清らかな言葉をならべると谷川俊太郎の詩になるのですから、不思議でなりません。

流れていたラヴェルのピアノの音がたかまる
今日が永遠とひとつになる

谷川俊太郎の『シャガールと木の葉』という詩の一節です。
『シャガールと木の葉』には、どこを探しても難しい言葉はありません。でも、読み終えると、たしかに谷川俊太郎の宇宙が描かれていることに気づくのです。
ああ、これがほんとうの『詩』なんだなあと、発見する瞬間なのです。

「だけど武満さんを見てると、武満さんのためなら何でもやる、って気になるよね、僕なんか。」

小澤征爾は、谷川俊太郎との対談で、そんなふうに発言しています。小澤征爾の、武満 徹への言葉として。
小澤征爾にそのように語らせたものも、谷川俊太郎のやさしさだったのでしょう。
谷川俊太郎の正体は。谷川俊太郎には、『自己紹介』という詩があります。この中に。

夏はほとんどTシャツで過ごします
私の書く言葉には値段がつくことがあります

これが『自己紹介』の最後の二行になっているのです。なんと謙虚なお方なのでしょうか。

「谷川俊太郎さんにスナイダーのリーディングのお話をすると「いいね。ゲーリナーと一緒に詩を読みたいな」ということになり、「太平洋をつなぐ詩の夕べ」が動き出した。」

原 成吉は、『ブラックロックから奥の細道へ』と題する随筆の中で、そのように書いています。2012年『現代詩手帖』7月号の紙上で。
原 成吉は、実際に
アメリカ、ネヴァダ州、ブラックロックにも行っています。詩の朗読を聴くために。でも、ブラックロックの夜は寒かったので。

「真夏でも夜はダウン・ジャケットがいるくらい寒い。」

そのようにも書いています。
ダウン・ジャケット。ダウンdown
の毛玉には、そうとうの保温性があります。それはフェザーよりも、「ダウン」なのです。このダウンをいっぱいに詰めた防寒具が、ほんとうのダウン・ジャケットなのです。
どなたかほんとうのダウン・ジャケットを作って頂けませんでしょうか。

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