ウエイドとウエスタン・シャツ

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ウエイドというお方が、昔の英國にいたんだそうですね。ジョージ・ウエイド。1673年に生まれて、1748年に世を去っています。ジョージ・ウエイドは当時の英國軍人だった人物。
1720年代に、スコットランドに派遣されて。この時、ウエイドは無益な闘いを避けて、スコットランド人と力を合わせて、橋を作ることに。その橋の数、四十を超えていたそうですから、立派なものです。これらの橋は後に、「ウエイド・ブリッジ」の名で呼ばれることになったという。
ところで。ふつう英語で「ウエイド」w ad e というと「歩いて渡る」の意味になるんだとか。これもまた、「名は体を表す」と関係しているのでしょうか。
ウエイドはウエイドでも、ロジャー・ウエイドが出てくるミステリに、『ロング・グッドバイ』があります。1953年に、レイモンド・チャンドラーが発表して物語。ロジャー・ウエイドはもちろん、作中の人物。ベストセラー作家という設定になっています。
チャンドラーの『ロング・グッドバイ』は名作。当時の英国でもかなりの人気があったそうですね。当時、日本でも。日本では最初、清水俊二の訳で出ました。私もこれを読んだものです。が、今は村上春樹訳の、『ロング・グッドバイ』も。つまり、時を経て、『長いお別れ』と、『ロング・グッドバイ』は、原本を同じくしているのですが。
清水俊二訳の『長いお別れ』と、村上春樹訳の『ロング・グッドバイ』を読み較べるのは、愉しい。いや、これ以上の悦楽は他にはないのではと、思えてくるほどです。
まあ、それはともかくこの中に。

「白のステッチを施した暗い色のシャツを着て、水玉模様のスカーフを首にゆるく巻いている。」

これは、アールという若者の服装。アールは、カウボーイの恰好をしているのですから、ウエスタン・シャツなのでしょう。
ウエスタン・シャツを着て。もう一度チャンドラーを読み較べてみようではありませんか。

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