ハープとハンド・ソウン

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ハープは、弦楽器でよね。ハープはほんとうに典雅な音色で、聴く者を恍惚に導くものです。
ハープは古代からある、弦楽器。少なくとも古代エジプトにはハープに似た楽器があったという。そもそものハープは、弓。弓には弦があって。この弦を指で弾くと、佳い音がした。それがハープのはじまりではないか、と。
ハープが出てくる小説に、『安土セミナリオ』があります。昭和二十八年に、井伏鱒二が書いた物語。

「光秀の兵がセミナリオを襲ひ、三階の広間のハープやオルガンやフルートなど、すつかり奪ひとつた。」

「セミナリオ」は当時の日本にあったキリスト教の神学校。近江の安土にも神学校があったので、「安土セミナリオ」。もちろん、それに材をとっての創作。ただし、セミナリオにハープがあったのは事実かと思われます。
ハープが出てくるミステリに、『本命』が。英国の作家、ディック・フランスシスが、1962年に発表した物語。『本命』はディック・フランスシスの競馬連作の第一号。

「ハープ奏者の指のタコを鋭く観察する生徒を送り出した。」

また、『本命』には、こんな描写も出てきます。

「さりげないツイードの服の下から絹のシャツがのぞき、革のやわらかい手縫いの靴をはいている。」

機械で縫う靴もあれば、手で縫う靴もあるのでしょう。「ハンド・ソウン」。ただ、憧れるだけですが。
いつの日か。ハンド・ソウンの靴を履いて、ハープの演奏会に行くのは、夢のまた夢ではありますが。

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