セネカは、人の名前にもありますよね。
Seneca と書いて「セネカ」と訓みます。
たとえば、ルキウス=アンナエウスリ・セネカだとか。
セネカは古代ロオマの偉大な哲学者。
哲学者のセネカは、紀元前1年頃に、コルドバに生まれています。
お父さんのマルクスも学者だったので、父と区別するために、「小セネカ」と呼ばれることもあるんだとか。
セネカは皇帝ネロの先生だったことでも、よく識られている人物ですね。
セネカが世を去ったのは、西暦の65年だったと伝えられています。古代ロオマの時代にあっては、長生きのほうだったのではないでしょうか。
セネカには持病があって、喘息。でも、セネカは毎朝、水浴びをしたという。
時には、川や海で泳いだりも。
この水浴びが終ってから、朝食。朝食はパンとレーズン。オリーヴとチイズ。ざっとそんな簡単な食事だったらしいのですが。
セネカは人生について、こんな言葉を遺しています。
「われわれは短い人生を受けているのではなく、われわれがそれを短くしているのである。われわれは人生に不足しているのではなく濫費しているのである。」
また、こうも言っているのです
「何ゆえにわれわれは自然に対して不平を言うか。自然は好意を持って振舞っている。人生は使い方を知れば長い。」
フランスの作家、フロベエルは、セネカについて。
「セネカは黄金姓の机の上で執筆したという。」
これは有名な『紋切型辞典』の定義として。
『紋切型辞典』。世の人々は、そんなふうに考えている。そんなちょっと皮肉な内容の辞典なのですが。
フロベエルの未完の小説に、『ブヴァールとペキュシュ
』があります。
フロベエルは、1880年5月8日に世を去っていますから。絶筆ともいえるものでしょう。この中に。
この『ブヴァールとペキュシェ』は、夏の暑い盛りに幕を開ける物語。
「ズボンの正面の股上は、両脇のボタンで大きく開かれるようになっていて、裾の方は、海狸の短靴の上でふくれ皺をつくっていた。」
これはブヴァールが着ている服装として。
私はここからすぐに、セイラー・パンツを想像したのですが。
セイラー・パンツは前開きに、「コ」の字型にボタンが並んでいます。
あれは右手で、角を強く引くと、一瞬で開かれる仕掛になっているもの。
万一、海に落ちた時、すぐにズボンが脱げるように。
どなたか白麻のセイラー・パンツを仕立てて頂けませんでしょうか。