ドイルとアスコット

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ドイルで、探偵で、といえば、コナン・ドイルですよね。もちろん、シャーロック・ホームズの生みの親。
コナン・ドイルは1896年には、どこにいたのか。エジプトにいた。1896年、エジプトで動乱が起きると。ドイルは特派記者となってエジプトに渡っています。「ウエストミンスター・ガゼット」の記者として。記者、コナン・ドイルはこんな記事を送っています。
「英国将校は、パブリック・スクールの立派な生徒をそのまま大人にしたような素晴らしい連中だった。」
1896年に英国に遊学したのが、南陽外史。明治期に活躍した記事であり、作家。本名、永田栄雄。黒岩涙香とも友だちだったそうです。そんなこともあって、はやくからフランス物の探偵小説の翻訳を。
その南陽外史が、ロンドンへ。ロンドンの友人たちに訊く。「最近の話題は何かね?」と、「シャーロック・ホームズ!」で、南陽外史はコナン・ドイルに興味を持つことに。明治三十二年、南陽外史は帰国して。
当時の「中央新聞」に翻訳、連載。その題が、『不思議の探偵』。これこそ今の『シャーロック・ホームズの冒険』だったんですね。ホームズの紹介としてはもっともはやい例でしょう。
コナン・ドイルのことが出てくるミステリに、『黒死荘殺人事件』が。ジョン・ディクスン・カーが、1934年に発表した物語。

「そう、十五、六のときにコナン・ドイルの書いた心霊学の本に熱中して……」

これは、テッド・ラマティーという名の男の話。また、こんな描写も。

「モーニングを着てシルクハットをかぶり、目を見はるようなネクタイをしていた。」

これはフェーザートン少佐の着こなし。たぶん、シルヴァー・グレイのアスコット・タイなんでしょうね。
さて、アスコットを結んで。ドイルの古い本を探しに行くと、しましょうか。

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