パーキンスとハリス・トゥイード

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パーキンスで、映画俳優でといえば、アンソニー・パーキンスでしょうか。アンソニー・パーキンスは、生粋のNYっ子。1932年4月14日に、ニューヨークに生まれています。お父さんもお母さんも芸人だったそうですから、俳優になるのもごく自然なことだったのでしょうね。
1955年の映画、『理由なき反抗』に、パーキンスはどうしても出たかったんだそうですが。もちろん実際にはジェイムズ・ディーンが主演を演じています。
パーキンスは1960年のヒッチコック映画、『サイコ』の主演を。名演。パーキンスの代表作とも言えるものでしょう。1974年には、オールスター勢揃いの観のある、『オリエント急行殺人事件』にも出演していましたね。
ところで、パーキンスなのか、パーキンズなのか。私はずっと「パーキンス」だと思っていました。
P erk ins の姓はふつう「パーキンズ」と訓むことが多いんだそうです。同じ「パーキンズ」でももうひとつ P ark ins の綴りもあるらしい。こちらのP ark ins もまた、「パーキンズ」 になるという。「アンソニー・パーキンズ」がより英語らしい言い方なんでしょうか。
パーキンズが出てくる小説に、『人間の絆』があります。イギリスの作家、サマセット・モオムが、1915年に発表した長篇。『人間の絆』もまた、モオムの代表作と言った良いものです。登場人物の名前こそ違えてありますが、モオム自身の半生を赤裸々に描いた物語となっています。この中に。

「ミスタ・パーキンズは、黒い、澄んだ眼をあげて、じっと相手を見た。」

これはある学校に新しく赴任して来た、教師という設定になっています。また、『人間の絆』には、こんな描写も出てきます。

「まるで鉄砲撃ちからの帰りとでもいうように、ニカボカー、ハリス・トゥイードのアルスター外套、そして同じトゥイード地の帽子を心持ちアミダにかぶって…………………。」

これはブライトンの浜辺を散歩する英國紳士の様子なんですね。訳文では「ニカボカー」となっています。可能な限り、訳文に忠実であるよう写したつもりであります。
ハリス・トゥイードは、スコットランドの、ハリス島、および隣のルイス島で織られるトゥイードのこと。それがアルスター・コオトに仕立てられているのですから、羨ましいかぎりです。
まあ、好みのコオトを羽織って、パーキンスの写真集を、探しに行くとしましょうか。

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