自由とショーツ

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自由とは、良きものなんでしょうね。不自由よりも自由であるほうがいいに決まっています。
でも、ある日突然、「どうぞ、ご自由に!」と言われても、困ってしまう。はたして何をどう自由にしてよいのやら。ます、それだけ漫然と生きている私なんでしょうが。
こんなとき「自由学校」なんてのがあるといいですね。「自由とは何か」を教えてくれる。「自由なときには何をどうすれば良いのか」を、具体的に教えてくれる学校。
でも、『自由學挍』というのはすでにあります。もっとも『自由學校』という小説なんですが。獅子文六が、1960年に発表したユウモア小説。この『自由學校』に、とてもおしゃれな青年が出てきます。

「たしか、シャーク・スキンというのじゃないの」

「隆文」が着ているサマー・スーツを、「駒子」が眺めながらの、科白。「隆文」は、もう、おしゃれにしか関心がなくて。お母さんからもらう小遣いはすべて、洋服代に消える。その代り、手入れなどはぜんぶ、自分で。この「隆文」には、どなたかモデルがあったのでしょうか。
それはともかく、1950年代末、男も女も、シャークスキンの服を着るのが流行ったことがあります。
自由、自由、自由。そういえば、『自由と規律』。これも、名著ですよね。著者は、池田 潔。池田 潔は、池田成彬のご次男。1920年、池田 潔17歳で、英國に留学。リース校からケンブリッジ大学を卒業。ドイツの大学を経て帰国したのが、1931年のことです。
晩年は、慶應義塾大学の教授。このお方もとびきりダンディでありました。『自由と規律』の中に。

「秋になっても芝生の緑は変らない。青いシャツ、青いショーツ、むき出した膝には泥がついている。」

これはリース校での想い出。
うーん、いいですね。シャークスキンの、ブルーのショーツが欲しくなってきましたね。

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