スターリングとスウェード

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スターリングは、スコットランドの地名ですよね。 St irl ing 。スコットランド語、つまりゲール語ではあまりに難しくて、書けませんが。
スターリングはスコットランドの地名というよりも、かつて首都であった町。
スコットランドは大きく分けて、ロウランドとハイランドとがあります。平野地帯と山岳地帯。スターリングはちょうどその中間に位置しています。そこでよく、「ロウランドからハイランドへの玄関口」なんて呼ばれ方もあるようです。
スターリングはその昔、スターリング城があった場所。要塞としても、恰好の場所であったから。事実、多くの戦が行われた場所でもあります。
カクテルで有名な、ブラッディメアリー。あのスコットランド女王、メアリーが長くお住みになったのも、スターリングでありました。
スターリングが出てくるミステリに、『突然の災禍』があります。1998年に、ロバート・B・パーカーが発表した物語。もっとも地名のスターリングではなくて、人名のスターリングなのですが。

「 「美人なのか?」スターリングが微笑して、グラウチョ・マルクスのように眉をぱたぱたと動かし、葉巻の灰を落とす真似をした。」

ブラッド・スターリングは、プロモーターという設定。文中の「マルクス」は、往年の喜劇俳優。また、『突然の災禍』には、こんな描写も出てきます。

「ホークはオフィスの椅子に坐って、両足を私の机の上に上げていた。ブレイザーと釣り合った紺のスェードのローファーをはいていた。」

ここでの「ブレイザー」は、訳文の通り。訳者は、菊池 光。
ホークが、スウェードのローファーを履いていることが分かります。スウェード s uède はもともとは、フランス語。その昔、スウェーデンで鞣された手袋用の革のことだったのですね。
なにか好みの手袋を嵌めて、スコットランドを旅したいものですが。

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