ボードリアンとポークパイ・ハット

ボードリアンは、図書館の名前にもありますよね。
Bodleian と書いて「ボードリアン」と訓みます。
英国、オックスフォード大学にある図書館のこと。
1602年の開館といいますから、古い。
では、オックスフォード大学の図書館が、なぜ「ボードリアン」なのか。
十六世紀末、トーマス・ボードリアンが、図書館復興に大きな力があったので。
トーマス・ボードリアンは当時、オックスフォード大学の教授だったお方。
今、ボードリアン図書館には、千三百万巻の貴重な書物が収められているとのこと。
千三百万巻。恐るべき数字と言わなくてはなりません。
このボードリアン図書館を利用したひとりに、モリスがいます。もちろん、ウイリアム・モリス。
ウイリアム・モリスは1853年に、オックスフォード大学、エクセター・カレッジに進んでいますから、ボードリアンを利用したのも、当然のことでしょう。
当時のボードリアンでは、入館の時、宣誓の儀式があって。
「私は所蔵の本を傷つけることはありません。」
そんないくつかの誓いを述べてから、中に入ったんだそうですね。
ウイリアム・モリスがボードリアンで魅せられたもののひとつに、中世の写本がありました。
まだ印刷が一般的になる前の、写本。
人びとの手によって書き写された本なので、「写本」。
その多くは、手彩色本でもあって、美しく色どられた豪華本。
これらの中世の写本が、後のケルムコット・プレスでの仕事につながっているのは、言うまでもありません。
ウイリアム・モリスは画家であり、彫刻家であり、彫金家であり。生活に関わるあらゆる美術品について、自分の手から生み出しています。
1866年頃からモリスが夢中になったものに、『カンタベリー物語』があります。
1896年に、モリスが完成させた一冊。
モリスはこの本のため、活字を発明し、インクを発明してもいるのですね。
この時代にモリスが愛用していたのが、ポークパイ・ハット。
帽子の頂上が、ポークパイ型になっているので、「ポークパイ・ハット」。
どなたか十九世紀末のポークパイ・ハットを再現して頂けませんでしょうか。