リセは、高校のことですよね。
フランスでの学校のこと。
lycee と書いて「リセ」。ただし最初の「e」の上にアグサンティギュウが添えられるのですが。
もう少し詳しく申しますと、後期中等教育でしょうか。
今、フランスにはざっと1、513ほどの、一般教育のためのリセがあるんだとか。
このリセで学んだ後、大学に進むのがふつうみたいですね。
日本にもリセがないわけではありません。
「東京国際フランス学園」。
北区滝野川にあります。これは以前、
「リセ・フランコ・ジャポネ・ド・東京」と呼ばれた学校のことです。
男女共学。日本に住むフランス人生徒のための学校なのですね。
リセが出てくる物語に、『ふらんす物語』があります。
もちろん、永井荷風。
『ふらんす物語』は、小説なのか、随筆なのか、紀行文なのか。定めがたいところのある文章になっていること、ご存じの通り。この中に。
「処が汽車の中で、乗り合はせた老人 ー マルセイユの中学校先生だとか云つて居た、」
永井荷風はこの「先生」から、観光地の数々を教えられるのですが。
永井荷風は「中学校」と書いて、「リイセー」のルビをふっています。ここでの「リイセー」は、リセのことかと思われるのですが。
リセが出てくる小説に、『失われた時を求めて』があります。もちろん、マルセル・プルーストの傑作。また、長篇でも。
「たとえば小さな町で、ともに室内楽と中世の象牙細工が好きだというので公証人と第二級の教師とが親しくなるのと同じであろう。」
「第二級」。これに対する原文は、リセになっています。
マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』を読んでおりますと、こんな描写が出てきます。
「その「シック」ゆえに、常軌を逸した若き「リオン」ぶりゆえに、とりわけたぐい稀な美貌ゆえに、」
ここでの「リオン」は、イギリスでいう「ダンディ」にも近いものでしょう。
どなたかリオンに見えるスーツを仕立てて頂けませんでしょうか。