ラムは飲みつけると、美味しいものですねすよね。
ラムの歴史も古いんだそうですが。十六世紀にはもうすでに、ラムが造られていたんだとか。ラムはもちろん、さとうきびから。さとうきびさえあれば、ラム造ることは不可能ではありません。
むかしのカリブ海でのロマンは、海賊で。海賊といえばヒゲを生やしていて、ラムを飲んで。なんかそんな印象がありますよね。たしかにカリブ海の島々では古くから、ラムが造られていたんだそうです。
古い時代には、小笠原諸島でもラムが造られていたという。古い時代とは、明治のはじめ。今も昔も小笠原諸島には、さとうきびがたくさんあって。ということは、ラムの原料に事欠かなかったわけですね。
このあたりの事情をかいつまんで言いますと、明治期の小笠原諸島の地酒はラムだった。そうもいえるでしょう。地元の人たちはふつう、「糖酎」 の名前で呼んだと、伝えられています。この糖酎がまことに、まことに、美味であったそうです。
ラム出てくるミステリに、『女王陛下のユリシーズ号』が。1955年に、アリステア・マクリーンが発表した物語。
「掌帆長にいってラムをあけさせてくれ。艦内に<アルコール特配>を伝達。連中にも必要になるはずだ。」
もちろんユリシーズ号の艦内でのことなんですね。時は、1944年の冬という設定。その時代の、英国での艦内ではちゃんとラムを飲んで良い時間が決まっていたようですね。
また、この物語には、「アズディック」のことが出てきます。多く「ソナー」 ( 音波探知機 ) の呼ぶ機械のことを、イギリスでは「アズディック」の名前を使うんだとか。
そしてまた、こんな描写も。
「ラルストンは金髪で長身、ダッフル・コートの下に色あせたブルーの作業着を着て、無愛想顔で立っている。」
『女王陛下のユリシーズ号』には、当然のことですが、ダッフル・コートがたくさん出てきます。
寒い時には、ダッフル・コートを着て。ラムを飲むのが最高ですね。