ポーランドとポケット・ハンカチーㇷ

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ポーランドは、ポルスカのことですよね。「ポーランド」は、英語。「ポルスカ」は、ポーランド語なんだそうです。その意味は、「森」なんだとか。
ポーランドはまた、美味しいものがたくさんある国でもあります。たとえば、「ゴロンカ」。ゴロンカは豚足料理のことです。だいたいポーランドにはハムやソーセージの種類がたくさんあります。
これに合わせて理想を申しますと、「スタルカ」を。スタルカは、ウオトカの古酒。オークの樽に何年も寝かせておいたウオトカ。
あるいはまた、「ミュト・ピトヌィ」も名産。これは「蜂蜜酒」。
1961年に、ポーランドを旅した作家に、大宅壮一がいます。その時の紀行文は『ガンコな民主主義・ポーランド』に収められているのですが。

「ここの女性の服装を見ると、色彩が豊富で、きこなしもいい。男女ともおしゃれで、美容院はどこも満員だ。」

そんなことも書いています。また、靴磨きの話も。
ワルシャワには靴磨き屋が多いと。

「街頭で見るクツミガキの数と値段は、その国の就職状況を知る一つのバロメーターである。」

大宅壮一がホテルの入口で、靴を磨いてもらったら、10ズロチだったそうですね。日本円にして150円ほど。当時としては高いほうだったそうですが。

大宅壮一と仲良しだったのが、花森安治。花森安治には、『お人よしで親切で』の随筆があります。これは花森安治が、大宅壮一について書いた文章。

「いっしょに町を歩いていて、ふつうなら、お茶でものもうか、というところを、おいウドンを食ってゆこう、などといった。」

そんなふうに書いています。人に趣味はと問われると。

「メシだ」

そんなふうに答えたとも書いているほどに。

大宅壮一は大正八年に、当時の「第三高校」に入っています。これは今の京都大学の前身。また、大正十一年には、現在の「東大」に入学もしているのですが。
京都大学では、高倉 輝についてロシア語を学んでいます。その頃の想い出として。

「スマートな洋服の胸に、きれいに折りたたんだハンカチをのぞかせているといったダンディであった。」

大宅壮一著の自伝『大宅壮一』に、そのように書いています。
ここでの「ハンカチ」は、ポケット・ハンカチーㇷのことかと思われます。
いわゆるポケットチーフは、和製英語。イギリス英語では、「ポケット・ハンカチーㇷ」になります。アメリカ英語では、「ポケット・スクエア」。
それはともかく。ポケット・ハンカチーㇷは、時代を越え、国を越えて、まことに印象的な小道具であることが、理解できるでしょう。
どなたか白麻のポケット・ハンカチーフを作って頂けませんでしょうか。

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