テキーラとコットン・スーツ

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テキーラはメキシコの酒ですよね。
テキーラは竜舌蘭から造るんだそうです。竜舌蘭は竜舌蘭なんですが。その中でも、アガヴェ・テキラーナという種類の竜舌蘭がもっとも美味しいテキーラの原料になるんだとか。
アガヴェ・テキラーナは葉の色も濃く、香りも豊か。ちょっとサボテンにも似た、棘のある葉で、この中の果肉部分がテキーラの原料に。この独特の葉のことを、「ピーニャ」pina 。ピーニャはパイナップルのことで、一見パイナップルにも似ているので、その名前があるんだそうです。
伝説として。昔むかし、山火事があって、植物が焼けてしまった。でも、その焼跡から得も言われぬ佳い香りが。ここから後にテキーラが造られるようになったという。
テキーラで作るカクテルに、マルガリータがありますよね。テキーラにコアントローとライム・ジュースを加えたカクテル。グラスの縁に塩を飾ることになっています。
一説に。マルガリータはメキシコ出身の女優の名前から来ているんだとか。マルガリータの恋人だったのが、ジャン・デュレソナー。ジャン・デュレソナーは、ロサンジェルスのバーマン。
ある時のこと。ふたりは一緒にハンティングに。ところがマルガリータは流れ弾に当たって。ジャンの腕の中で息を引き取る。この哀しい想いから後に考えたのが、マルガリータ。マルガリータはいつも酒を飲む時、塩を添えるのが好きだった。でも、指先が潮で汚れるのを嫌った。それでジャンは、グラスの縁に塩を飾ったのです。
マルガリータはマルガリータでも、マルガリータ島の話。マルガリータ島は、ベネズエラのリゾート地。このマルガリータ島が背景にならミステリに、『パンパタールの真珠』が。1929年に、T・S・ストリーブリングの発表した物語。この中に。

「真新しい白い綿のスーツを着て、ホテルの二階の窓に向かって慌ただしく合図を送っていた。」

これはタブロバーネという男姿。
さて、白のコットン・スーツ着て。テキーラを飲みに行くとしましょうか。

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