ひまわりとピンク

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ひまわりは、明るい花ですよね。もう、眺めているだけで、気分が晴れやかになってきます。
もしひまわりを漢字で書くなら、向日葵。でも、どうして向日葵と書いて「ひまわり」と訓むのか。
むかしの日本語では「ひゅうが葵」とも呼んだ。つまり、向日葵。これはいつも太陽に向っている花と考えられたから。もちろんほんとうには、そうとは限らないのですが。それで今なお「向日葵」の文字が使われるんだとか。
古代ギリシア神話にも、ひまわりの伝説があります。むかし、ギリシアに「クリティー」という美しい水の妖精がいて。いつも、海底で暮らしていました。が、夜の間だけでは地上だけで
遊ぶことが許されていて。
ある時、クリティーは地上の遊びが愉しくて、海底に帰るのを忘れて。そこでアポロの怒りにふれて、花の姿に変えられてしまった。それが今のひまわりの花になったんだとか。
ひまわりのことをイタリア語で、ジラソーレ。これが複数になりますと、ジラソーリ。ジラソーリ、ひまわり。ありましたね、映画に。『ひまわり』。1970年の名画。映画音楽も印象的で。私は『ひまわり』の音楽の一部が聴こえてきただけで、涙があふれます。
ソフィア・ローレンと、マルチェロ・マストロヤンニ。もう、言葉が出てきません。
ひまわりの花に喩えられた男に、赤木圭一郎がいます。本名、赤塚親弘。
昭和三十三年。赤塚親弘は、新人俳優の試験を受ける。この時、同じく試験を受けたのが、野呂圭介。野呂圭介は試験場ではじめて見た赤塚親弘のことを、「ひまわりの花」だったと追憶しています。
その時の赤塚親弘は、何を着ていたのか。ピンクのシャツ。
もし「ひまわりの花」に見えるのなら、ピンクのシャツを着ましょうか。

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