下士官とカロオ

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下士官は、軍人の位のことですね。「下士官」に相当する位は、たいていの国にあるようです。たとえば、ペティ・オフィサーだとか。これで少し上になりますと、「チーフ・ペティ・オフィサー」。この頭文字が、「C・P・O」。アメリカでいう「CPO・シャツ」はここから来ているわけです。
「下士官」も、まんざらファッションと無縁ではないことになります。
下士官と題された小説に、『下士官』があります。明治三十三年に、小杉天外が発表した物語。

「 今年士官學校から復歸して、直ちに曹長の服装のみは嚴めしげでも………………」。

そんなふうに描かれています。
同じく下士官が描かれる小説に、『馬』があるのですが。フランスのピエール・ガスカールの短篇。

「ペールには、下士官の体が、立ち上り、怒りにまかせて、のびのびと寛ぐのを楽しんでいるのが感じられた。」

同じく、ピエール・ガスカールが1950年代に発表した短篇が、真朱な生活』。この中に。

「青と白の碁盤縞の上衣と、共ぎれで作った帽子の下の、骨張った顔は…………………。」

これは、ムールという人物の着こなし。
たぶん、格子柄なんでしょう。フランス語なら「カロオ」c arr e a u でしょうか。
なるほど、チェックの上着に、チェックの帽子というのも、悪くないですよね。

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