ロッテルダムとロゼット

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ロッテルダムは、オランダの都市ですよね。オランダの、南ホラント州に位置しています。ヨオロッパ最大の港湾都市でもあります。
同じ南ホラント州にあるのが、デルフトです。デルフトは、「デルフト焼き」でもよく知られています。
オランダ、デルフトはまたフェルメールの生まれ故郷でも。というよりも、フェルメールはほとんどデルフトを出ることなく、デルフトに生き、デルフトに没した画家でもあります。
旅から旅、居を移すこと数十回のゴッホとは、大きく異なっています。
フェルメールのお父さんは、レイニエル・ヤンスゾーン・フォスという名前だったそうです。このレイニエルの本業は、絹織物業だったという。ただ、絹織物業のかたわら、宿屋、画商でもあったと、伝えられています。
オランダの画家には、星の数ほどの人びとがいます。その中で、あまり知られていないのが、ゴドフリ・シャルケン。1643年に、ロッテルダムに生まれています。ゴドフリ・シャルケンが世を去ったのは、1706年のこと。六十三歳だった計算になります。
オランダの絵師、ゴドフリ・シャルケンのことを、私は、レ・ファニュの『シャルケン画伯』を読んで知りました。
アイルランドの作家、ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュが、1839年に発表した『シャルケン・ザ・ペインター』によって。
レ・ファニュは怪奇小説を得意とした作家で、『シャルケン画伯』もまた、不思議な読後感のある短篇に仕上げられています。この中に。

「ふわりとしたマントをはおり、脛は濃いむらさき色の絹の靴下ですっぽり包み、靴には同じ色のバラの花の飾りがついていた。」

これは、ヴァンデルハウゼン卿の姿。
「バラの花の飾り」は、ロゼット r os ett e ことではないでしょうか。昔はよく靴の甲にあしらったものです。
今一度、ロゼットのある靴を履いて、ロッテルダムを歩いてみたいものですが。

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