スコットとスタッド

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スコットで、偉大なる作家といえば、ウォルター・スコットでしょうね。ウォルター・スコットは、1771年8月15日。スコットランド、エディンバラに生まれています。『湖上の麗人』は、あまりにも有名でしょう。
このウォルター・スコットとファッション、なぜか関係があるのです。ことにタータン・プレイドと。
1822年に、ジョージ四世がスコットランド訪問。この時、ジョージ四世にタータンの衣裳を着るよう進言したのが、ウォルター・スコットだったのです。これをひとつのきっかけとして、イングランドでタータンが知られるようになったのですから。
ウォルター・スコットをスコットランドに訪ねた作家に、アメリカの、ワシントン・アーヴィングがいます。それは今、『ウォルター・スコット邸訪問記』に収められているのですが。ワシントン・アーヴィングが、1835年に発表した物語。この中に。

「ボタン穴に犬笛をぶら下げた緑色の古びた狩猟用上着に、茶色のリンネルのズボンという出立ちで…………。」

これはアーヴィングがスコットを訪ねた時の、スコット自身の服装。ウォルター・スコットは、背の高い、がっちりとした体格の人物だったようですね。
ウォルター・スコットの作風に影響を受けた作家が、バルザック。オノレ・ド・バルザック。バルザックの代表作のひとつに、『ゴリオ爺さん』があります。バルザックが、1835年に発表した物語。この中に。

「シャツの胸かざりに、短い鎖でつないだピンが二本さしてあり、そのピンの一つ一つに大きなダイヤがはまっているだけに…………。」

これはゴリオ爺さんの様子。
たぶん、スタッドのことなのでしょう。二個のスタッドで、それが細いチェーンで繋がれているデザインの。今でもそんなスタッドがあるといいですね。第一、無くしそうもありませんから。

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