ジルとシープスキン

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ジルは、人の名前ですよね。たとえば、「ジル・サンダー」というではありませんか。
「ジル」は女の子の名前にもあり、男の子の名前にもあるようですね。
昔むかしのフランスに、「ジル・ド・レ」という貴族がいて。これは、実在の人物。
1404年910日。フランス、ブルターニュ地方ナントに生まれています。
ジル・ド・レは、シャルル七世に仕えた軍人でもありました。また、一時期は、かのジャンヌ・ダルクとともに戦ったことも。でも、ジャンヌ・ダルクが捕らわれの身となってからは、その見張りを命じられるという矛盾も経験しています。
それが原因だったのかどうか。晩年には、アンジューの城に引き籠って、放蕩の限りを尽くしたとも伝えられています。
フランスのシャルル・ペローが、1697年に書いた童話に、『青ひげ』があって。童話なんですが、怖い話でも。
この『青ひげ』の話は、ジル・ド・レのほんとうの出来事がヒントになっているではないか、との説もあります。
イギリスのミステリ作家で、ジルがつく人に、ジル・マゴーンが。
ジル・マゴーンは女性でありますが。
ジル・マゴーンの第一作は、1983年発表の『パーフェクト・マッチ』。ジルは『パーフェクト・マッチ』を一般小説として書きはじめ、途中から、「あっ、ミステリになるわ!」と思ったんだとか。
ジル・マゴーンは、少女の頃に、「コービー・グラマー・スクール」に進学。ここでのラテン語の先生が、コリン・デクスター。
コリン・デクスターがミステリ作家であるとは夢にも思っていなかったらしい。と同時に、まさか自分がミステリ作家になろうとは。
ジル・マゴーンが、1989年に刊行した小説に、『踊り子の死』があります。この中に。

「あの新しい英語教師、ニュービーが自慢げに着ていたシープスキンのジャケットを手にとった。」

フィリップ・ニュービーは、たしかに英語教師として、設定されています。「シープスキン」は羊の一枚皮のものですね。たいてはハーフ・コートが多いようですが。とにかく温かいことは、もちろんのことです。
どなたかシープスキンの、チェスターフィールド・コートを仕立てて頂けませんでしょうか。

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