スティーヴンと頭巾

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スティーヴンで、映画監督でといえば、スティーヴン・スピルバーグですよね。
スティーヴン・スピルバーグの話題作のひとつは、1982年の『E、T、』でしょうか。この時、スピルバーグは、三十四歳であったのですが。
映画『E、T、』の後、マイケル・スラゴウは、スピルバーグにインタヴュウを。この時の会話の中で、こんなふうに答えています。

「………女性の共同制作者に、女性の脚本家、女性編集者に、女性の助監督、女性の衣裳係、女性スクリプター、それから美術設計、セットデザインまでみんな女性だよ。女性がまわりにいると、ぼくの感覚はいっそう解放される。」

「成功の影に女あり」なんでしょう。スピルバーグはこの現象を、「肩パッドシンドローム」と名づけていたらしい。いつも肩にパッドが入っている服を着ていると、緊張するので。
スピルバーグとは別のスティーヴンが出てくる小説に、『修道士の頭巾』があります。
1980年に、エリス・ピーターズが発表した物語。ただし物語の背景は、1138年代の英國におかれているのですが。

「ローマ教皇はスティーブン王の王位継承権を認めて、支援のためオスティアの枢機卿アルベリック司教を全権使節として遣わされた。」

ここでの「スティーブン」は、イングランド王、スティーヴンを指しているのですね。
原題は、『モンクス・フッド』。モンクス・フッド m onk‘s h o od は、「修道士の頭巾」なんでが。もうひとつ裏の意味があって、「トリカブト」。劇薬であります。植物の一種。その花の形が、「烏帽子」に似ているので、「トリカブト」。
つまり「モンクス・フッド」はこのふたつの意味にかけているわけですね。
頭巾は、童話でも有名ですよね。ペローの『赤ずきんちゃん』。原題も、
『ル・プティ・シャペロン・ルージュ』。英語の「フッド」h o od は、フランスでは
「シャペロン」chap er on になるのでしょうね。

「又頭巾御免の事。もともとは蛸頭巾を専用候し。又升頭巾同前なり。たこつきんにかきりて紫色を用也。……………………。l

1521年頃の古書『常照愚草』にも、そのように出ています。
当時は、貴人の前でも頭巾を脱がなくても良い条件が細かく決められていたのでしょうね。
今、「頭巾」は流行ではありません。が、流行になることもあるでしょう。
要らない時は、畳んで仕舞っておけるのですから。
どなたかスーツ地で、揃いの頭巾を仕立てて頂けませんでしょうか。

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