オートミールとノーフォーク

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オートミールは健康によい食べ物なんだそうですね。
オートミールとも、ポリッジとも言いますが。でも、「ポリッジ」と、「オートミール」。微妙に違うんだとか。
ポリッジとは、スプーンを持てば食べられる状態のもの。イギリスでふつう「オーツ」 oats というと、箱や袋に入って、乾燥した状態のものを。まあ、それはさておき。
もとは、オート oat ですから、「燕麦」。「エンバク」であり、「カラスムギ」であります。あまりにも有名な話ではありますが。

「オートとは、イングランドでは主に馬に与えるのに対して、スコットランドでは人を養うところの穀類。」

サミュエル・ジョンソン編『英語辞典』には、そのように定義されています。では日本ではどうなのか。
昭和天皇は毎朝の食卓に、オートミールのあることを好んだという。
昔、オートミールには手間がかかった。火を通すのに、時間がかかったから。それがだんだんと短くなって。今ではあっという間に、オートミールが。
オートミールでよく知られている銘柄に、「クエーカー・オーツ」がありますね。箱の表ににこやかなおじさんが出ているオートミール。
あの「クエーカー・オーツ」は、1877年頃にはじまったんだとか。アメリカ、イリノイ州で。パッケージの人物は、「クエーカー・マン」。シリアルとしては、初の登録商標なんだそうですね。
「クエーカー・マン」を思いついたのは、創業者の、ヘンリー・D・シーモアだったと伝えられています。その頃、イリノイ州には、クエーカー教徒がいたからとも。
「クエーカー・オーツ」は最初の景品付商品であったとも。たとえば、オートミールを食べるために、小皿が入っていたりしたようです。
1920年代、オートミールの調理時間は、約15分ほど。これが5分に短縮されたのが、1939年のこと。
1939年に発表されたミステリに、『緑のカプセルの謎』が。ジョン・ディクスン・カーの物語。この中に。

「ふちなし帽にツイードのゴルフズボン、対になった濃い色の上着を着けていた。」

これはイングラム教授の着こなし。「対になった……」とは、もしかしてノーフォーク・ジャケットなんでしょうか。
さて。ノーフォーク・ジャケットを着て、オートミールを食べに行くとしましょうか。

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