恋とクルー・ネック

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

恋とはいったい何なのでしょうね。恋はラヴで、「ラヴ・イズ・ア・メニー・スプレンダード・シング…………」とも謳われたもするのですが。
恋が主題であろうとなかろうと、たいていの小説には、恋が見え隠れするものですね。では、その小説家は恋をするのか、しないのか。たとえば、シンクレア・ルイスの場合。シンクレア・ルイスの代表作は、『メイン・ストリート』でしょうか。
シンクレア・ルイスは1930年にノーベル文学賞を受けています。シンクレア・ルイスは多くの小説も書いています。が、その一方で、戯曲も。つまりシンクレア・ルイスは演劇に多いなる関心があった。いや、そればかりか、演技力もあった。なんでもシンクレア・ルイスはディケンズの『ピクウイック・ペイパーズ』を一時間、暗唱すること巧みだったという。
それはともかく、1935年頃からシンクレア・ルイスは舞台にも立つように。それがまた、拍手喝采となって。
1939年の8月。シンクレア・ルイスは、プロヴィンスタウンで、『ああ荒野』に出演。この時、ルイスは54歳。このプロヴィンスタウンで、マーセラ・パワーズと出会って。マーセラ・パワーズは女優志望の18歳の女性。
それがまあ、恋の不思議なところなんでしょう。ルイスとパワーズは、恋愛。1940年12月には、ルイスとパワーズはふたりでキーウエストに行って、ヘミングウェイにも会っています。結局、1947年4月。ルイスとパワーズは、結婚。うーん。恋は、神秘なる謎でありますねえ。
ところで、『 ホワイト・ハウスの暗殺者』を読んでいると。

「一人はピンクのボタンダウンのシャツの上にクルーネックのセーターを着け………」。

これは1967年の UCLA のキャンパスでの様子。『ホワイト・ハウスの暗殺者』は、ジョン・ワイズマンが、1982年に発表した物語。
ここでまた、話が変わるのですが。 シンクレア・ルイスが1944年に書いた『 プレジデンシャル・エージェント』の中に。

「 ブルーの、クルーネックの、スェーターを重ねたスタイル。」

とあります。これは小説にあらわれた「クルーネック」の、比較的はやい例だと考えられています。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone