スプリングフィールドとステットソン

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スプリングフィールドは、美しい名前ですよね。勝手な想像ですが。広い大自然お野原に、これまた自然の噴水は湧き出ているような。
事実、スプリングフィールドの地名は、各所にいくつかがあります。たとえば、アメリカ、マサチューセッツ州、スプリングフィールドだとか。
マサチューセッツ州、スプリングフィールドは、今のバスケットボールが生まれた場所なんだそうですね。
冬の寒い時期に、なにか室内でできる競技がないものか。そこからバスケットボールがはじまってという。1891年のことです。
バスケットボールを考えたのは、カナダ人の、ジェイムズ・ネイスミス。ネイスミスは、子どもの頃、カナダ、オンタリオ州で、これに似た遊びがあったのを思い出してのことだったと伝えられています。
スプリングフィールドの名前が出てくる短篇に、『 古典的な事件』があります。1955年に、チャールズ・ボーモントが発表した物語。

「 〈スプリングフィールド骨董自動車即売所〉 」。

ジェンキンスンという男が、ここで7,500ドルの自動車を買うのが、粗筋。その車とは、特別製のデューセンバーグ。後は読んでのお愉しみ。
チャールズ・ボーモントは車好きの作家で、レースにも出たことがある人物。また、若い頃、フロリダで、ジェイムズ・ディーンがレース場で走る姿をも見ているとのこと。
チャールズ・ボーモントはいわゆる「奇妙な味」の小説を得意とする作家。たとえば、『性愛教授』。これは、1957年の発表。この中に。

「相変わらず大きなステットソンをかぶったカピスン青年は、疲れたしぐさで肩をすくめた。」

性愛教授、サルバドーリのもとに通う患者が、カピスン青年。そのカピスンはいつも「ステットソン」をかぶっている。そのわけも、お読みになってからの……………。
ステットソンは今もある、アメリカの帽子会社。ジョン・B・ステットソンがはじめたので、その名前があります。かつてはカウボーイ・ハットの代名詞でもあったものです。
ステットソンをかぶって、スプリングフィールドに行きましょう。

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