ホームズとボタン

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ホームズといえばまずはじめに、シャーロック・ホームズを想い浮かべるでしょうね。シャーロック・ホームズは架空の人物であります。コナン・ドイルが小説の上に創作した人物なのですから。
ところがファンとは嬉しいもので、シャーロック・ホームズを実在の人間と考える人も少なくありません。いわゆる「シャーロキアン」などと呼ばれる人びとはその口でありましょう。
シャーロック・ホームズは1854年1月6日のお生まれである、なんて具合に。もし、そうだとするなら、現在、オン年、164歳ということになります。
「シャーロック・ホームズは今も生きている」と主張することは、当時、長寿の秘密にも迫らなくてはならないわけですね。「長寿の秘訣」とは。
一、粗食。
二、長寿の家系。
三、芸術家になること。
四、満足感を持つこと。
五、

えーと、五番目は忘れました。五番目にもなにかあったようですが。それはともかく、ホームズの愛読者になったがために長寿まっとう、これまた結構なことではありませんか。
ホームズ出てくる小説に、『シャムロック・ティー』があります。キアラン・カーソンが、2001年に発表した物語。

「私はシャーロック・ホームズ氏にも紹介された。」

「私」とは物語の語り手。「ぼく」であります。アイルランド、ベルファーストに住んでいるという設定。ホームズは「私」にどんなことを言うのか。

「あなたがウィーン出身だと確信したのは、上着の袖口のボタンが五つだったからですよ。」

キアラン・カーソンの説を信じる限り、ウィーンで服を仕立てると、袖口ボタンが5個になるのでしょうか。
ぜひ一度、ウィーンに行って、スーツを仕立ててみるべきでしょう。そして旅のお供はもちろんホームズで。

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