ダンテとタイユール

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ダンテは、イタリアの詩人ですよね。ダンテ・アリギリエーレのことであります。
1265年5月6日に、フィレンツェの貴族の家に生まれたと、考えられています。ダンテの代表作は、『神曲』。傑作中の傑作でありましょう。
ダンテは、早熟だったみたいですね。初恋が九歳というのですから。1274年5月1日。村祭で、同い年のベアトリーチェに出会って、ほの字。十八歳の時、偶然、はしの上で擦れ違って、あらためて戀心を。結局、二人は結ばれることなく、ベアトリーチェは世を去るのですが。

ダンテと関係なくもないのが、バルザック。

「………黒ビロードのダンテ風縁なし帽子というのいでたちであった。」

ロール・シュルヴィル著『わが兄バルザック』に、そのように出ています。自宅でのバルザックの様子について。著者は、バルザックの妹。
この「ダンテ風の帽子」は、バルザックのお母さんの作ったのでないと、気に入らなかったそうですが。

「ビュイッソン謹製にかかる服と、ボワヴァンの店で買った一対の手袋と………」

1826年に、バルザックが発表した『結婚の生理学』に、そのような一節が出てきます。
ここでの「ビュイッソン」も、「ボワヴァン」も当時の巴里にあった実在の店。ビュイッソンは、テイラー。ボワヴァンは、洋品店。それも一流の店でありましtありました。
事実、バルザックの服を仕立てたのも、ビュイッソンだったのです。
十九世紀のフランスの作家で、繰り返し服装の大切、テイラーの大切を説いたのも、バルザックでありました。
フランスなら、「タイユール」tailleur でしょうか。
どなたかビュイッソンに負けないタイユールを作って頂けませんでしょうか。

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