シャルルとシャポオ・オドフォルム

シャルルは、人の名前にもありますよね。
フランスの男性に多い印象があるのですが。
Charles と書いて「シャルル」と訓むらしい。
英語なら「チャールズ」にも近いのではないでしょうか。
フランスの詩人でシャルルといえば、
シャルル・ボオドレエルがいます。
ボオドレエルの詩集『悪の華』はお読みになったことがおありでしょうね。
シャルル・ボオドレエルは、1821年4月9日。巴里に生まれています。今からざっと二百年前のことになります。
ボオドレエルは詩人でもありましたが、また「ダンディスム」をイギリスからフランスに輸入したお方でもありました。
シャルル・ボオドレエルは『手記』の中で、繰り返して「ダンディスム」について語っていること、ご存じの通り。

「黒の燕尾服、非常に長いチョッキ、細いズボンという服装で、その上に仕立ては秘密だというブール地のシングルのオーバコートをはおっていた。」

クロード・ピショワとジャン・ジグレール共著の
『シャルル・ボオドレエル』に、そのような一節が出てきます。
これは1845年頃のボオドレエルの着こなしについて。
ボオドレエルが独自の服装を好んだのは、間違いないでしょう。
1862年に、画家のマネが描いた絵に、『山高帽のボオドレエル』があります。
そこにはクラウンとブリムとが一体化した不思議な絹帽姿のボオドレエルが描かれています。
たぶん、ボオドレエル特別注文のトップハットなのでしょう。
トップハットは、英語。フランス語では、
「シャポオ・オドフォルム」chapeau hautedeforme となります。
どなたか1860年代のシャポオ・オドフォルムを再現して頂けませんでしょうか。