ダイヤモンドとトゥイード

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ダイヤモンドには憧れますよね。
ダイヤモンドは昔の日本で、「ギヤマン」と呼んだことがあるんだそうです。古書の『紅毛談』にも出ているというから、古い。1765年に出た本。今から二百五十年ほど前のことでしょうか。
『紅毛談』は、後藤梨春の著書。これで「おらんだばなし」と訓ませるんだそうですが。
オランダでダイヤモンドのことを、「ディアマンテ」。これを耳で聴きまして、「ギヤマン」となったのでしょう。
やがて日本でもガラス細工が作られるようになって。いわゆる、「切り子」ガラスの表面を彫るのに、ダイヤモンドを使った。ギヤマン細工。これを略して、「ギヤマン」になったという。
ダイヤモンドとグラスの話なんですが。グラスの中にあらかじめダイヤモンドを入れておく。で、その上から静かにワインを注ぐ。しばし待って、口に含む。と、三千円のワインが三万円のワインに感じられるんだとか。ダイヤモンドにもいろんな使い方があるんですね。
ワインといえば、『ワインは死の香り』というミステリがあります。この物語に、ガッシュ・シュートという人物が登場。英国海軍の中佐という設定。ガッシュはトゥイードの上着を着ていて。

「そのためにしわがよらないのは結構だが、それではツィード本来のよさは台なしだった。

どうも少し合繊が混じっているらしい。著者の、リチャード・コンドンは、1918年、NY生まれ。でも、トゥイードに一家言持っているんでしょう。
お気に入りのトゥイードを羽織って。ダイヤモンドを眺めに行くとしましょうか。

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